社員ブログ

4月7日 目に映る形

仕事で北の方へ行った時の事。
つい最近まで降っていたのであろう、雪が残る車道を走っていく。
冬場に雪国に行くことはもう毎年のことだ。

昔は朝起きて外が白銀の世界になっていたらワクワクしたものだが、その少年の心はいつ
の間にか失われているようだ。
積雪の光景も珍しいものではなくなった今は、ただ厄介事の種である。

解けた氷を照らすように晴れた太陽の下で、大人になってしまったそんな僕の目を輝かせ
るものがふと見えた。
『虹だ』
それもここまではっきりと出るのは珍しいほど見事な虹である。

虹と聞いても特別なんとも思わないが、改めて見ると珍しいものだ。
はっきり見る機会もなかなか無いのでしばし観察してみる。
何色があるのかどこが境目なのか。
とりとめもなく眺めながらこのまま行くと虹の中を通るなぁ、なんて思いながら近づいていく。
少しづつ霞んでいく虹。
通り過ぎると、後方でまたその姿を鮮明に現す。

近ければ見えず、遠くなればはっきりと見えるもの。
そこにあるのに、見る位置によって映る形は変わる。
ありふれた歌詞のような体験をしながら進むのは、車道か人生か。
何気ない事から様々な視点や考え方を学ぶのは、大人になっても続いていくのだろう。

イガラシ

 
※写真は助手席からなのでご安心

 

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