社員ブログ

4月3日 ヘアドネーションと先駆者

「私、ヘアドネーションしようと思うんだよね」
そう娘が言い出したのは小学5年生の時だった。
ヘアドネーション?なんか知ってる気がする・・・
あぁ、カツラを寄付するあれ?
私の中ではテレビで見聞きした事がある程度の事で、頭の隅にも止まらないような事だった。
【ヘアドネーションとは、小児がんや先天性の脱毛症、不慮の事故などで頭髪を失った子供の為に、寄付された髪の毛でウイッグを作り、無償で提供する活動の事である。】
「もっと長くないとダメだよね?」
「ちゃんと使ってもらえるように、綺麗に伸ばすんだ。」
寄付する髪の長さやダメージを心配しつつも、流れゆく日々の中に、その決断が埋まってしまったように思える私をよそに、4年前の宣言通り、寄付の為に30センチ以上ばっさりと髪を切ったのは、彼女が中学3年の夏だった。
「学校のみんなの反応が楽しみ♪」
新しい髪形を気に入り、笑顔でそう話す彼女は傍から見ていて楽しげだった。
何故、自慢の髪を寄付しようと思ったのかは聞いていない。
ただ、襟足が見える程に短くなった髪を嬉しそうに揺らす彼女は、とても可愛く見えた。
ウィッグを手にした子も同じような笑顔を家族に見せるのかもしれない。そう思うと、理由は聞かなくても、彼女の気持ちが少しだけ分かる気がした。

娘は長子に生まれた宿命、我が家の先駆者である。
しっかり者の弟に、のんびり屋の姉。
長女はしっかり者が多いと聞くが、彼女には小さな頃からハラハラしてきた。
今年は受験だからと用心していたのにもかかわらず、入試前日にインフルエンザの診断が下りた時はさすがにどうしようかと思ったが、本人は体の不調は訴えるものの、試験の不安は口にしないのである。
私の不安な気持ちを知ってか
「なんとかなるでしょ。」
とは本人の談(笑)
結果なんとかなったのだから、全くもって本人の言う通りである。
いつだってオロオロするのは私ばかり 。であった(笑)

サクラ咲く春
人生の岐路に立つ彼女に、今年もきっと楽しいハプニングが沢山あるでしょう。
新生活に一歩足を踏み入れるその心境は如何に。
不安な気持ちを持ちつつも「なんとかなるでしょ。」と思っているのだろうか。
この春もハラハラするしかない私です(笑)

                 

 
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